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スマホでカンタン商品撮影テクニック

商品撮影をカメラマンに依頼すると、カメラマンを1日拘束して10万円とか20万円とか、かなり費用がかかります。
ある程度、商品点数がある場合は、一括して依頼することで、1商品あたりの撮影単価は下がりますが、少数の撮影を依頼した場合、撮影環境のセッティングなど基本料金的な費用がかかるため、撮影単価がかなり高くなります。
そんなとき、自分で撮影できたらと思いますが、高度な撮影環境を整備するほどでもない、という方が多いのではないでしょうか。
そんな方のために、スマホと手持ちの道具だけで、そこそこの撮影が出来る方法を解説します。

機材の準備

用意するのは、スマホとバック紙(被写体が小さければA3のコピー用紙でOK)、小さなテーブルだけ。
場合により、三脚(スマホホルダー付き)、鏡(脚付きの小さなものでピンポイントで光を当てるときに有効)、レフ板(写真立てなどの脚付きのパネルにアルミホイルを貼り付けて代用可能)、バックグラウンドサポート(背景紙をクリップするためのスタンドなど)、ディフューザー(光を柔らかくするもので、白いビニール袋やシーツでも代用可能)があればベターです。

テーマの決定

テーマの基本は、イメージ重視なのか?機能性重視なのか?のどちらかです。
イメージ重視の場合、高級感を出したいのか、カジュアルなのかなど、どのように見せたいのかを決めておく必要があります。
機能性重視の場合は、商品のディテールなど、写真で商品の説明が出来ることを心がけます。
テーマを考える場合は、商品のセールスポイント、ターゲット、商品の使用シーンなどから検討してみましょう。

アングルの決定

被写体やテーマによってアングルを決定します。
被写体に近ずきすぎると商品の形が歪んで出る場合があるので、少し離れてズームして撮影すると正確な形状になります。
アングルの基本は水平(真横で落ち着いた感じ)、斜俯瞰(形状がはっきりと伝わる汎用的な方法)、真俯瞰(料理などで全体の雰囲気をオシャレに伝えたいときに有効)、あおり(下から撮ることで迫力を表現)のいずれかの方法になります。

背景のセッティング(バック紙)

背景についても、被写体やテーマにあわせて検討します。
背景に使用するものは、紙、布、アクリル、木材、シルバーマットなどがあります。
アマゾンや楽天の商品メイン画像のように、機能性重視のテーマで、小さな商品であれば、A3程度のコピー用紙でも大丈夫です。
イメージ重視のテーマの場合は、背景選びは重要です。

ライティング

撮影でもっとも重要なのがライティングです。
ストロボを使ってのライティングはビギナーにはハードルが高いので、自然光を使うことをオススメします。
部屋の電気を消し(電気をつけておくと蛍光灯の色が入っておかしくなることがあります)、窓のそばに小さなテーブルを配置し、背景紙をセットして被写体をセッティング。
このときに考えないといけないのが、光の角度です。
商品のディテールをしっかり伝える記録的な撮影の場合は「順光」で、商品の正面から光が当たるようにします。
順光の場合は色や形がハッキリ表現できますが、影が少なく平面的な写真になります。
オススメは「半逆光」で、被写体の斜め45°から光を当てる方法です。
半逆光は、逆光とサイド光のメリットを併せ持ち、逆光ほど被写体が暗くならずドラマチックなイメージを演出できるのが特徴です。
また、光を柔らかくするには「ディフューザー」を使いますが、代用品として白のシーツまたは白のビニール袋を使っても十分に効果を発揮します。
ディフューズするだけで仕上がりの印象は随分違ってきます。
窓のそばであれば、レースのカーテンで調整するという方法もあります。
もし、自然光だけでは暗いという場合は、レフ板を使って調整しましょう。

撮影

普段使用しているスマホで撮影するので、撮影方法は分かると思いますが、例えばiPhoneの場合だと、単に写真モードで撮影するだけでなく、高度な撮影方法も用意されています。
ここですべてを説明することは出来ませんので、簡単なテクニックとして覚えておきたい2つを紹介します。

<AE/AFロックを使う>
AE(Automatic Exposure)は、被写体の明るさに応じて、カメラが自動的に適正な露出(明るさ)に補正する機能、
AF(Automatic Focusing)は、カメラの焦点(ピント)を自動的にあわせるシステムです。
つまり、AE/AFロックとは、明るさとピントを固定すること
使い方は、①ピントを合わせたい所を長押し(上部に「AE/AFロック」と文字が表示される) ②右の太陽のマークを上下にスライドして明るさを調整 するだけです。

<ポートレート機能を使う>
ポートレートモードを選択後、照明を選択するだけで、背景をぼかしたイメージ寄りの撮影が可能です。
背景紙を使う場合や、被写体と背景が近い場合は効果を発揮できませんので、テーマとの兼ね合いを考えましょう。

さいごに

iPhoneでの撮影の際にもっとも注意しておきたいのは、レンズの汚れをしっかりと拭き取っておくことです。
まずはこれをしっかりやらないと、どれだけセッティングが整っていても、良い写真は撮れませんので!!

以上の方法で撮影した写真がコチラ。
使ったのは、スマホとA3用紙とテーブルだけ。仕上がり後の編集処理は何も行っていません。
ちなみに、撮影したのはまったくの素人です。